調合ってボックスの中に入れたままでもできるのかよ……
満を持して、というほどでもないけど、装備品を買い替えたり強化したりすることも特になく、ついに緊急クエストを受けることにした。
報酬の金額からも、そもそも緊急クエストだってところからも、難易度がこれまでと段違いなことは容易に想像できた。
だから、これまで持ち込んでいったアイテムのほかに、体力の限界値が上がる「栄養剤グレート」と、スタミナを消費しなくなる「強走剤」を持ちこんだ。
この時に初めて、素材がボックスの中にあっても調合できることを知った。もっと早く教えて!
食事もしていこうと思っていたけど完全に忘れていた。ショック。
フィールドに入り、ベースキャンプで栄養剤と携帯食料、強走剤をとる。これで勝てなきゃ、私の手に追えないってことになる。そうなりゃハンターは引退だ!
そして遭遇する。
想像してたのよりかなりでかくて怖い。
いきなり叫んだかと思うと、こっちが棒立ちに。ああなるほど、これが咆哮か。
耳栓みたいなアイテムがあるのはwikiで見てたけど、ゲーム内だとまだ見た記憶ないし、そもそも叫ぶって知らなかった。
ジャンプからの空中攻撃でけっこう押せ押せムード。でもたまに、ジャンプした瞬間に片足あげて攻撃してきたり、うまいこと迎えられてしまう。
アオアシラのときもそうだったけど、いつでもジャンプしておけばいいというわけじゃないようだ。
だが不器用な私には攻撃することしかできない。
頭部破壊がサブターゲットになっていたけど、そんなことを気にする余裕はない。
足元に潜り込んで攻撃するか、尻尾のほうを叩く、そして逃げる、飛ぶ、乗る、の繰り返し。
乗った状態からダウンを取れたのは1回だけだった。あと2回乗れたけど、どちらも乗ってる最中の咆哮で落とされる。
やがて、相手が足を引きずりだした。もうすぐだ。
寝ている。
そんなこんなで戦闘を続けて、回復薬グレートを9つ消費したものの、勝利することができた。
強走剤は5つ全て消費した。
決め手は、強走剤でスタミナ無消費にしてからの鬼人化で、倒れたところを徹底的にタコ殴りにしたあたりだろうか。こういう風に使うのか、とやっと理解できた気がした。
20分以上かかってしまった。
それでも最初のドスマッカォより速いんだから、不思議だ。
でもさすがに、20分気を張り続けるのは、やはりしんどい。
もっとスマートに、ダメージ食らわずに倒せるようになるのだろうか。
自分の戦い方からすると、そういうのは無理そうな気がする。とはいえ、そうできないと強いモンスターとは戦えないのだろう。精進あるのみだ。
村に帰ると、★3クエストが解放されていた。
マクロピアサーを強化するためのアイテムが取得できる「孤島」にもようやく行けるようになった。
そして、名前だけは聞いたことがある「イャンクック」の討伐クエストも発生していた。
ここから、本格的なハンター生活が始まりそうだ。




